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注射療法・鍼療法

注射療法

日本人の患者さんの訴えで一番多いのは、(頭痛を含めた)痛みです。
患者さんは、肩、腰、膝などの痛みを訴えて整形外科に行きますが、レントゲンでは何ともないと言われ、湿布と痛み止めのみ。あとは、クリニックによってはリハビリと称するマッサージを受けるか整骨院に通っているようです。
ですが、このような痛みでお困りの患者さんは、ほとんど改善されていません。

みは、筋肉、神経、脂肪、血管などの組織をくるんでいる膜が何重にもくっついて痛みの発生源になっているからです。膜同士がくっついているため、その部分を引っ張られることで痛みが生じます。
わかりやすくいうと、「筋肉痛に近い状態」です。
例えば、患者さんで「ヘルニアで腰が痛い」と言われますが、通常、ヘルニアが神経を押しても痛みはでません。
圧迫骨折をして腰が痛いという方もいますが、骨が痛いのではなく周りの筋肉が痛んでいるのです。

一般的な整形外科で行う注射は、痛み止めを使うか、痛いところに局所的に注射するトリガーポイント注射です。
10年以上前は主流なやり方で、当院でも一時行っていましたが、結局効果がないのでやることが少なくなっています。

ハイドロリリース(筋膜リリース)

「痛み」は、同じ動作を繰り返し続けると、全身の筋肉・神経・脂肪とそれを包む膜が炎症・血行不良を起こし、膜がいくつも重なりくっつくことで痛み物質が生じます。
ハイドロリリースは腰や肩、首など膜のくっついている部分をエコーで確認し、点滴で使用するミネラルを含む液体を注入し、くっついた膜を剥がして動きを良くするとともに痛み物質を洗い流して痛みや血行をよくする注射です。

筋膜と筋肉、注射を示したイメージ

通常、保険診療で行う注射は、痛み止め剤を使用しますが、人によってはショックを起こす可能性があり、リスクがあるため部位、頻度が限られます。
神経に麻酔をかける神経ブロック注射は、麻酔の効果が切れると痛みが元に戻りやすいのに対し、ハイドロリリースは膜を剥がすことで効果が持続します。

神経ブロック(保険適用)とハイドロリリースの違い

神経ブロック ハイドロリリース
注入するもの 局所麻酔薬などの治療薬 点滴で使用する液体
注入量 制限あり 制限なし
注射可能な箇所 部位、回数に制限あり 制限なし

効果のある方では1、2回で改善される方が多くみられます
ただし、慢性的な痛みや五十肩、坐骨神経痛と言われた方は、くっついてしまっている痛みのポイントがたくさんあるので、何度かの注射を要します。
目安は、週1回×4回(約1か月)としています。

【薬剤について】
当院が当治療において使用する注射液は、日本の大塚製薬が製造している点滴薬剤のビカネイト輸液です。本来は、「脱水症」などの水分補給として効果・効能があると承認されていますが、当治療で行う痛みに対する目的での使用は承認されていないため、自費診療となります。そのため、重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。

【副作用・リスク】
薬剤における感染リスクはありませんし、エコーで患部を確認しながら行うため、リスク等もほとんどありません。ただし、施術後に、一時的に液体が入った部分に違和感が生じることがあります。また、抗凝固薬(血液サラサラにする薬)を服用の際、微量の出血や内出血が生じる場合があるため、服薬の申し出をしていただく必要があります。それに伴い、稀のかたまりができることがありますが自然消失しますのでご安心ください。

プロロセラピー

痛みの中には、筋力が落ちたことにより腱・靭帯・関節に痛みを生じる方がおり、
高齢の方やスポーツ選手に多いパターンの痛みです。
施術方法は、ハイドロリリースと同様ですが、プロロセラピーは、高濃度のブドウ糖を患部に注射することで、あえて炎症を起こし、組織修復や成長因子を活性させ、筋力増進することで痛みをとる注射です。
アメリカなどの海外では積極的に行われている治療法です。

【副作用・リスク】
当院が当治療において使用する薬剤は、
副作用はほとんどありませんが、ブドウ糖に刺激性があるため、痛みを生じることがありますので、3~4日間は様子をみていただいております。また、抗凝固薬(血液サラサラにする薬)を服用の際、微量の出血や内出血が生じる場合があるため、服薬の申し出をしていただく必要があります。それに伴い、稀のかたまりができることがありますが自然消失しますのでご安心ください。

鍼治療

鍼治療といえば、中国発症で日本でも昔から行われている治療法です。
当院では、山元先生が実体験から開発した「YNSA」という頭鍼(頭に鍼を刺す)、
そして、この変法で体の神経の走行を考えた「PAPT」という頭鍼を行っています。
YNSAは脳疾患後遺症後の神経症状や内臓疾患を含め、がん性疼痛や整形外科的な痛み、目・鼻・口などの各器官の様々な感覚異常、痛み、痺れ、耳鳴りに対応しており、様々な症状の改善が期待でき比較的万能ですが、PAPTは四肢や顔面の痛みや動きにくさなどの身体症状に効果があり、患者さんの症状や状態に合わせて使い分けています。中には、難聴でお困りの方に行うこともあります。

一方で、経絡治療という鍼治療も行っています。主に、鍼灸院などで行われている施術です。
当院では、経絡のバランスを経絡テストという方法で判断し、経絡のバランスを鍼ではなく、特殊なパッチ(ソマニクス)を使って行っています。

いずれの鍼治療も効果の持続は人によりさまざまですので、その患者さんにあったやり方、施術の間隔を決めています。

【副作用・リスク】
鍼治療(YNSA/PATP)は、鍼を刺す時の一瞬の痛み程度で、稀に血管に触れ、皮下出血が起きることがありますが、微量のため圧迫と時間経過にて止血します。伝統ある治療なので、副作用はほぼないと考えていただいてよいと思います。
経絡治療は、パッチを張るだけなので、痛みはありませんが、皮膚が敏感な方はパッチの絆創膏部によりかゆみやかぶれを起こすことがありますが使用中止していただくことで症状は改善されます。当院では非常に稀な症状です。

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