治らない精神疾患について
以前も書きましたが、当院で加療していて、自己中断、あるいは他医への紹介を希望して転院するひとがときどきいます。私見ですが、ほぼ100%トラウマだと思います。典型的には幼少期に虐待や無視、過干渉をされた。あるいは、小さいときから病気がちで何度も病院に入院した、ときには帝王切開や鉗子分娩など、通常分娩で生まれることができなかった。これらは、小児期逆境体験ともいわれたり、バーストラウマといわれたりして、根本から治さないと通常の薬物治療では再発を繰り返して治りません。このような方々は治らないので、精神障害者手帳の申請をすることが多いです。このような方々は、成人しても自己肯定感が低く、たとえ依存だとしても自分を受け入れてくれる安心できる人間関係を求めて生きるようになることが多いです。