院長である私が唯一自負できるのは、県内のどんな精神科医よりも心理療法の勉強をしていることです。近隣の精神科で評判が良いところは、昔ながらのロジャース先生式の共感を主としたやり方です。話を本当に共感して聞くことは、ロジャースが言っているように、受容、共感、自己一致です。需要と共感はテクニックです。一番難しいのは自己一致です。医師、カウンセラーとしての在り方です。
ADEPという心理療法では自己開示というカウンセラーなのに自分の感じたことを伝え返すことをやります。
医師やカウンセラーとはいえ、所詮、患者さんと同じ人間です。
受容 あなたが〜という、医師が〜なんですね、と答える
共感 〜を繰り返し頑張って来られた。それははよくわかりました
ここまでは傾聴という技術です。
自己一致 医師、カウンセラーという立場があるにしても、自分自身の在り方を意識して、素直な気持ちを表現する
これはスキルではありません。
さらに今の、特に精神疾患の対応に必要なのは病名をつけることではなく、心理教育というものです。
これをしている精神科医はごく少ないのではないでしょうか?
なぜか?それは教科書に書いていない、自分で悩みつつ学ぶものだからです。
私はこれを大切にしているつもりですが、それを邪魔するのが時間の壁と私自身の問題です。この解決に今模索中です。
では、どんな心理療法をしているのか。
次回からお話ししていきます。